防犯カメラ用語:PTZカメラ
PTZカメラについて
今回は防犯カメラの種類の一つ、PTZカメラについて説明していきます。
PTZとは、P(パン)T(チルト)Z(ズーム)機能を意味します。
パン、チルト、ズームとはそれぞれ
・パン=左右に動かす
・チルト=上下に動かす
・ズーム=ズームイン(望遠)ズームアウト(広角)
つまりPTZカメラとは上下左右に向きを変え、ズームイン・ズームアウトが出来るカメラのことをPTZカメラと呼びます。
それでは早速、PTZカメラのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
メリット
PTZカメラの代表的な4つのメリットを紹介致します。
1:撮影カバー範囲が広い
先ほど述べた通り、PTZ機能を使う事により撮影する範囲を自由に変更が出来ます。
これにより状況に応じて撮影する場所を変える事が出来る為、1台でカバーできる範囲が広いと言えます。
これこそがPTZカメラの最大のメリットとなります。
2:自動巡回機能
PTZ機能をうまく利用した、自動巡回機能を使用する事が可能です。
自動巡回とは予めいくつか設定した撮影範囲を順番に巡回することが機能です。
これにより、カメラの操作に人が張り付かなくても自動で勝手に稼働可能です。
3:各種センサーと連動可能
人感センサーなどの外部センサー入力により、PTZカメラを動かすことが可能です。
「人が来たらカメラを向ける」や「扉が開くとカメラを向ける」など
普段は全体を広く撮影して、なにかのトリガーでカメラをピンポイントで撮影したい範囲へ
連動させることが可能です。
4:威圧感を与えない
これは以前ドームカメラの説明の際にも記述しましたが、そこまで武骨な形状をしてませんので、威圧感がありません。
ぱっと見では屋外照明にも見えなくはないです。
また、可動する性質と球体の形状も相まってカメラの向きがかなり特定されにくいのもメリットになります。
デメリット
そんな高性能なPTZカメラにも、もちろんデメリットもあります。
それではデメリットについてピックアップしていきましょう。
1:可動できる事が仇となる場面も…
意外と陥りやすいポイントになるのが、あまりにもPTZカメラのカバーできる撮影範囲が広い為
撮影したかった場所と違う向きを向けていた場合、他の場所が撮影出来てないことを忘れがちです。
では、駐車場を例を挙げますと
普段は広角にして全体撮影に使用していたPTZカメラを、誰かが入口を見たいと思いそっちに向けてズーム。
その後に駐車場の奥で犯罪が起きた。
カメラは入口に向いていたので、全く撮影出来ていなかった。
このような状況が生まれます。
2:コストが高い
これは機種やメーカーにより様々ですが、全体的な平均コストは高めにあります。
性能は勿論いいのですが、構造が複雑な為に故障の際の修理費も高くなりがちです。
しかし、1台でカバーできる範囲が広いので、2台必要な場面が1台で済むケースはコストパフォーマンスが高くなります。
しっかりと、設置したい場所や撮影範囲を考えて、果たしてメリットが生まれるのか、本当に必要な機能なのかを検証する必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
防犯カメラの中でも群を抜いて高性能なPTZカメラ。
それに伴い高くなるコスト。
それでも1台でカバーできる範囲が広いので、2台必要な場面が1台で済むケースもあるので
この辺りはプロとしっかり相談出来る環境があるのが望ましいですね。
防犯カメラの選定は、設置環境、撮影範囲、目的など様々な要因から
しっかりと選定していく事が大事です。
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